関西オステオパシー協会 KOA

History of Osteopathy

  • 1824

    アンドリュー・テイラー・sティル オステオパシーの創始者、アンドリュー・テイラー・スティル(Andrew Taylor Still:A.T.スティル)は、アメリカのミズーリ州カークスビルで伝道師の息子として生まれる。
    Image courtesy of the Museum of Osteopathic Medicine, Kirksville, MO *[PH446]*
    写真掲載許諾:2010年11月

  • 1874
    A.T.スティル医師は19世紀の医学の三つの流れ(ホメオパシー、アロパシー、折衷医学)のいずれにも満足せず、とりわけ薬剤信仰を嫌い背を向け、からだに本来備わっているはずの自然治癒力を最優先する治療法を観察・研究した。
    約10年にわたる研究を経て発表した治療法は、「骨」を意味する「オステオ」と、「病」を意味する「パソス」というギリシャ語から「オステオパシー」と名付けられた。
  • 1892
    アメリカのミズーリ州カークスビル(Kirksville)に、A.T.スティルの家族や地元の人々など男女21名の学生を迎えてアメリカン・スクール・オブ・オステオパシー(American School of Osteopathy:A.S.O)が設立される。卒業生にはオステオパシー博士号(Doctor of Osteopathy:D.O.)の称号が与えられた。
    設立当初の教師はA.T.スティルとウィリアム・スミス医師の2名のみであった。
  • 1899
    オハイオ州において、オステオパシーの最初の4年間教育機関が設立される。
    同年代において、D.O.の新法案が拒絶される。
    ウィリアム・ガナー・サザーランド D.O.により頭蓋縫合での関節のメカニズムの研究がなされる。
  • 1903
    クリーブランド(Cleveland)でオステオパシー協会の七周年記念大会が開催される。
    イギリスのジョン・マーティン・リトルジョンがカークスビルオステオパシースクールを卒業し、イギリスにオステオパシーを伝える。
  • 1910
    アメリカ医学教育に大きな影響をもつ「フレックスナー・レポート」が発刊され、その調査対象にオステオパシー医学校が含まれていた。ここに米国でオステオパシーが医療行為分野として公認される。
    また、続報として、多数の医学校とともにオステオパシー医学校が厳しく糾弾されたことが大きな改革の引き金となり、基準ぎりぎりの学校は閉鎖となり、生き残った学校は非営利組織として生まれ変わった。
  • 1918
    A. T. スティル死去する。
    イギリスでバッキンガムにて最初のオステオパシー学校(ブリティッシュ・スクール・オブ・オステオパシー)(British School of Osteopathy=B.O.S)がJ.マーチン・リトルジョンD.O.によって設立される。
  • 1919
    オハイオでは初めて、D.O.の麻酔剤および消毒薬の使用が認められ、これはD.O.による外科手術の第一歩となる。
  • 1920
    日本で山田式整軆術講義録が発行される。本書の中にオステオパシーの言葉が紹介される。

    オステオパシーに関係する日本最初の書籍「山田式整体術講義録」が発行されるが、ほかの療術と合わせて編み出した方法を「整体術」として紹介したためオステオパシーとして伝えられることがないまま広まっていったと思われる。
  • 1939
    サザーランド博士(D.O.)がThe Cranial Bowlを出版し、頭蓋骨調整法の基礎概念を正式に発表した。
  • 1943
    オハイオ州において、D.O.の投薬が公認される。
  • 1965
    日本武道医学会の中山清先生が日本人として初めてカリフォルニアでアメリカのオステオパシーと正式な技術交流を行った。
  • 1986
    京都オステオパシー研究会発足。
  • 1993
    関西オステオパシー協会(KOA)設立。
    イギリスでオステオパシーが手技医療師として国会で認められ、公認の専門カレッジが誕生する 。
  • 1996
    アメリカ、コロラド、スプリングスでAOAの総会が行われる。オステオパシー医の業務に関する世界的統一基準が提案される。
  • 1997
    日本オステオパシー連合(JOF)の設立。
  • 1998
    イギリスでGOsC、ジェネラル・オステオパシック・カウンシルの設立により、いくつかあったオステオパシーの団体が一つとなる。
  • 2002

    2月19日に、フランス上院は「オステオパス」(Osteopath)を公認する。業務範囲はイギリスとほぼ同等なものであるされる。

    〜参考および引用文献〜
    オステオパシー総覧(エンタプライズ)
    いのちの輝き(翔泳社)